top of page
井指 康裕

熱中症についての知識をつけましょう


今年は異常に暑い日が続いています。そこで、熱中症についての知識を持っておく必要があります。筑波大学スポーツ医学・向井直樹教授のブログにわかりやすい記載がありましたので、一部省略して載せさせて頂きます。 https://blogs.yahoo.co.jp/mukai_taiiku_tsukuba/28649619.html

私たちは指導中はできる限り体調の変化について気を付けていますが、多くの方が対処法を知っておくことは事故を防ぐために重要だと考えています。

1.熱中症になりやすい人(からだ・行動)、環境要因や行動、身体要因が図1-2に挙げられています。寝不足、体調不良の場合は特に気を付ける必要があります。今回のような熱波が来ている場合は、特に気を付けないといけません。

2.熱中症の機序としては、図1-4ようなことが考えられています。体温が上昇すると汗をかくために脱水が起こります。その結果、身体の血流が低下することが筋肉のけいれん等につながるとともに、脳の過度の温度上昇が脳の機能障害等(意識障害)につながります。従って、水分の摂取と脳(頭)の冷却が必要となります。 スポーツ時には短期間で発症する場合があるので、特に気を付ける必要があります。

3.熱中症の症状は表2-1にあります。Ⅰ度、Ⅱ度までで処置しないと命に係わります。このような症状を感じたら、早期に処置をしましょう。

症状が出た時の対応としては,

① 涼しい環境への避難 風通しのよい日陰や、できればクーラーが効いている室内等に避難させる。

② 脱衣と冷却 ・衣服を脱がせて、体から熱の放散を助ける。

・露出させた皮膚に濡らしたタオルやハンカチをあて、うちわや扇風機等で扇ぐことにより体を冷やす。冷やした水をかける方法もあり。

・自動販売機やコンビニで、冷やした水のペットボトル、ビニール袋入りのかち割氷、氷のう等を手に入れ、それを前頚部(首の付け根)の両脇、腋窩部(脇の下)、鼠径部(大腿の付け根の前面、股関節部)に当てて、皮膚直下を流れている血液を冷やすことも有効。

・体温の冷却はできるだけ早く行うことが必要。重症者を救命できるかどうかは、いかに早く体温を下げることができるかにかかっている。

・救急車を要請する場合も、その到着前から冷却を開始することが必要。

③ 水分・塩分の補給 ・冷たい水を持たせて、自分で飲んでもらう。冷たい飲み物は胃の表面から体の熱を奪うとともに、水分補給も可能。大量の発汗があった場合には、汗で失われた塩分も適切に補える経口補水液やスポーツドリンク等が最適。食塩水(水 1ℓに 1 ~ 2g の食塩)も有効。

・応答が明瞭で、意識がはっきりしているなら、冷やした水分を口からどんどん与える。

・「呼びかけや刺激に対する反応がおかしい」、「答えがない ( 意識障害がある )」時には誤って水分が気道に流れ込む可能性がある。また「吐き気を訴える」ないし「吐く」という症状は、すでに胃腸の動きが鈍っている証拠で、これらの場合には、口から水分を飲んでもらうのは禁物なため、すぐに病院での点滴が必要。

④医療機関へ運ぶ ・自力で水分の摂取ができないときは、塩分を含め点滴で補うことが必要なので、緊急で医療機関に搬送することが最優先。

・実際に、医療機関を受診する熱中症の 10%弱がIII度ないしII度 (図 2-1) で、医療機関での輸液 (静脈注射による水分の投与) や厳重な管理 (血圧や尿量のモニタリング等)、肝障害や腎障害の検索が必要、だということです。

環境省のWEBページにの「熱中症環境保健マニュアル 2018」のページ(http://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_manual.php)は必要な知識がまとまっているので,一度目を通しておくことをお勧めします。ということです。

以上、少し難しい話ですが、子どもたちだけでなく、自分たちを守るためにもここに載せさせて頂きました。

閲覧数:83回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page